MLC円山レディースクリニック

診療内容子宮・卵巣検診

子宮・卵巣検診

婦人科検診で子宮がんや子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣腫瘍などがあるかがわかります。婦人科疾患の多くは検診からわかるといえるでしょう。

子宮がんは女性のがんの中で5番目に多いがんで、ゆっくりと症状が進行していきますが、自覚症状がほとんどないため、検診をしないで早期に発見するのは難しいがんです。早期発見をすると90%以上の方が治癒することができるので、必ず定期検診を受診するようにしましょう。また卵巣腫瘍も症状がなかなかでませんので、普段からの検診が大事になります。子宮がん検診および超音波検診を毎年受けていれば、多くの婦人科疾患は早期にわかります。

  1. 子宮がん検診とは

    子宮がん検診は子宮頸部と子宮体部の2か所で検査します。

    子宮頸部がん検診は 20代ころから始まる検診で、子宮の状態を確認し、頸部をブラシでこすって細胞を採取します。この過程においてはだいたい10秒ほどで、痛みをほとんど伴いません。得られた細胞は顕微鏡で細胞を確認してがんの有無を見分けます。

    子宮体部がん検診は 40歳ころから始まる検診です。40歳以前でも不正出血や生理不順がある場合にはおすすめです。膣内に膣鏡を挿入して、頸部から体部へブラシを挿入し内膜をこすって細胞を採取します。この過程は30秒以内に終わりますが、人によっては痛みを感じる方もいます。得られた細胞は顕微鏡にて確認します。

  2. 超音波(エコー)検査

    経腟プローブという棒状の細い器具に衛生を期してコンドームをかぶせ、挿入しやすくする為に、ジェルを塗った上で膣内に入れていきます。身体の中(膣内)でプローブを動かし、中の様子を検査します。子宮の中や卵巣の状態を超音波によって調べる検査です。

    子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣嚢腫、妊娠の有無もこの検査法で診断することが多くなってます。腹部の上から当てるものと、膣内から当てるものがあります。

    痛みはほとんどなく1-2分で終わります。

  3. 子宮筋腫

    女性の中でとても多い疾患の代表です。子宮筋腫とは子宮にできる腫瘍で、症状として生理不順、腰痛、頻尿、月経量が多くなる、不正出血、貧血などがあげられます。子宮筋腫ができる場所によって、粘膜下筋腫、筋層内筋腫、漿膜下筋腫などに分けられます。

    子宮筋腫ができる原因は、女性ホルモンの一種であるエストロゲンが原因と考えられています。超音波検査が基本的な検査方法になります。精密にわかるため、MRIや子宮鏡を行うこともあります。MRI検査では、悪性の子宮肉腫や子宮内膜症の一種である子宮腺筋症を見分けることができます。治療法としては薬物療法(4週間に1回皮下に注射を打つ方法)と手術療法(筋腫だけをとったり子宮全部をとったり)があります。

  4. 子宮内膜症

    子宮内膜症とは、毎月生理の時にはがれる子宮内膜が本来あるべき場所以外のところに存在し、エストロゲン(卵胞ホルモン)により増殖、進行する病気です。症状としてひどい月経痛、普段の骨盤痛、不妊症等があげられます。

    子宮内膜組織が月経ではがれると出血が起こります。子宮内膜症では、月経自体が発症のリスクとされています。近年では、妊娠出産回数が少なく月経回数の多い女性が増えたため、子宮内膜症の罹患率が上昇したといわれています。

    治療の際は、妊娠希望など個人のライフスタイルを考慮したうえで治療方針を決定することが求められています。